教育訓練給付の加入期間|初回と2回目の条件
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教育訓練給付の「支給要件期間」(雇用保険に加入していた期間)は原則3年以上です。ただし、初めて受ける人は一般・特定一般教育訓練で1年以上、専門実践教育訓練で2年以上の場合があります。加入期間だけで受給は決まらず、受講開始日、対象講座、前回の受給歴も確認します。
期間はあくまで入口です。受講前にハローワークで支給要件を照会してください。
まず受講開始日、雇用保険の加入記録、過去に給付を受けたかをそろえます。その上で期間を数えます。
基準日は受講を開始した日(雇用保険法60条の2第1項)
まず起点です。条文は「基準日」という言葉を定義しています。
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当該教育訓練を開始した日(以下この条において「基準日」という。)に一般被保険者(被保険者のうち、高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者以外の者をいう。以下同じ。)又は高年齢被保険者である者
基準日は受講を開始した日で、申し込んだ日ではありません。そしてこの日に被保険者であることが、在職者の場合の条件になります。
離職している場合は別の号があります。
前号に掲げる者以外の者であつて、基準日が当該基準日の直前の一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなつた日から厚生労働省令で定める期間内にあるもの
離職してからの期間が省令の定める期間内であれば対象になります。その期間は雇用保険法施行規則101条の2の5第1項で1年とされています。妊娠・出産・育児・疾病・負傷などで引き続き30日以上受講を始められないときは、申し出れば最長20年まで延ばせます。条文の読み方と申請の様式は教育訓練給付の適用対象期間は20年まで延ばせるにまとめました。
在職中と離職後で何がどう変わるかは在職中と離職後で条件が変わるにまとめました。辞めてから時間が経つほど、この線に引っかかる可能性が上がります。
期間の数え方(60条の2第2項)
期間そのものの定義はこうです。
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前項の支給要件期間は、教育訓練給付金支給対象者が基準日までの間に同一の事業主の適用事業に引き続いて被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となつた日前に被保険者であつたことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であつた期間を通算した期間)とする。
括弧の中が要点です。前に被保険者だったことがあれば、その期間を通算できます。つまり転職を挟んでも、期間はつながります。
いまの会社で2年、前の会社で3年なら、通算して5年です。1社で3年続けていなくても要件を満たせます。
1年空くと切れる
ただし、雇用保険法22条3項1号が通算に条件を置いています。
雇用保険法22条3項1号を開く
当該雇用された期間又は当該被保険者であつた期間に係る被保険者となつた日の直前の被保険者でなくなつた日が当該被保険者となつた日前一年の期間内にないときは、当該直前の被保険者でなくなつた日前の被保険者であつた期間
読みにくい書き方ですが、意味は単純です。前の会社を辞めてから次に入るまでが1年を超えていると、それより前の期間は算入されません。
辞めてから半年で次に入ったなら通算されます。1年半空いていたら、その前の期間は消えて、いまの会社の期間だけで数えることになります。
受給するとリセットされる(60条の2第2項2号)
もう1つの除外がこれです。
当該基準日前に教育訓練給付金の支給を受けたことがあるときは、当該給付金に係る基準日前の被保険者であつた期間
前に教育訓練給付を受けていると、その受講を開始した日より前の期間は算入されません。
2回目を考えるときは、前回の受講開始日から数え直しになります。順番の決め方は教育訓練給付の2回目は前回から3年空けるにまとめました。前回が2年前なら、まだ3年に届いていないことになります。
このため、続けて別の講座を受けるつもりなら、順番が効きます。高い区分を先に使うか、期間が貯まってから使うかで、受け取れる総額が変わります。
一年を超えて空いた
- 前の会社を辞めてから次に入るまでが一年を超えている
- それより前の被保険者であつた期間は算入されない
前に教育訓練給付を受けた
- 前回の受講を開始した日が境になる
- その日より前の被保険者であつた期間は算入されない
どちらも消えるのは「その前」で、違うのは境目を決めるのが再就職までの間隔か、前回の受講開始日か
初めての場合の扱い
初回の短縮は講座の区分で違います。厚生労働省の一般教育訓練Q&Aでは一般教育訓練の初回を1年、専門実践教育訓練Q&Aでは専門実践の初回を2年と案内しています。特定一般も厚生労働省の案内では初回1年です。
前に受給したか覚えていなければ、初回と決めつけず照会します。
育児休業や病気で休んでいた期間
休業していた期間の扱いは、被保険者であったかどうかで決まります。育児休業や介護休業の間も雇用関係は続いているので、被保険者のままです。つまり支給要件期間には算入されます。
一方、退職して健康保険の任意継続をしている期間は、雇用保険の被保険者ではありません。この期間は算入されず、離職から次の就職までが1年を超えれば、それより前の期間も切れることになります。
長く休んでいた人ほど、自分の記録がどうなっているかを思い込みで判断せず、照会して確かめるほうが安全です。
短時間勤務やパートの場合
雇用保険に加入していれば、勤務時間の長短は支給要件期間の計算に影響しません。給与明細の雇用保険料は手掛かりですが、加入期間の確定には使えません。マイナポータルやハローワークで記録を確認してください。
引かれていない場合も、加入記録を確認してください。週の所定労働時間と雇用の見込み期間で決まるので、勤め先に確認してください。加入していなければ、その期間は算入されません。
掛け持ちで複数の勤め先がある場合、雇用保険に入れるのは主たる勤務先の1か所です。副業の側の期間は算入されません。
自分の期間の調べ方
雇用保険の加入記録は、住所地を管轄するハローワークで照会できます。会社を通さずに本人が請求できるので、在職中でも確かめられます。
持っていくのは本人確認書類です。雇用保険被保険者証があればなお確実ですが、無くても照会はできます。
講座を申し込む前にこれをやっておくと、順序が崩れません。特に専門実践は受講開始前の手続きがあるので、期間の確認はさらに前に来ます。照会そのものの出しかたは支給要件照会票で申し込む前に確かめるにまとめました。
個人事業主やフリーランスの期間は数えない
数えているのは被保険者として雇用された期間です。雇われずに自分で事業をしている期間は、ここに入りません。個人事業主やフリーランスは雇用保険の被保険者にならないので、その期間がどれだけ長くても支給要件期間は伸びません。
ただし、対象から外れると決まったわけでもありません。基準日の前に会社員だった期間があれば、そちらが通算の対象になります。独立する前の被保険者期間が残っている場合は、1年空くと切れるほうの条件と、離職から受講開始までの期間の条件を見ることになります。どちらも上で扱いました。
会社員をしながら副業で事業をしている場合は、会社での雇用が被保険者の側なので、そちらの期間が数えられます。事業のほうは期間にも金額にも関係しません。
そもそも加入していなかった場合
期間を数えようとして、加入していたはずの時期が抜けていることがあります。届け出るのは事業主で、雇用保険法7条がそれを義務にしています。
届け出られていない場合、本人の側から動ける規定があります。8条です。
被保険者又は被保険者であつた者は、いつでも、次条の規定による確認を請求することができる。
「いつでも」と書かれています。在職中でも、辞めたあとでも請求できます。9条が、その請求を受けて確認を行うと定めています。
厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものとする。
届出、本人の請求、職権の3つが並んでいます。会社が動かなくても、残りの2つで確認は進みます。
数え直しが要る場面
- 転職して1年以上空いた
- 前に教育訓練給付を受けた
- 短期の雇用や日雇いを挟んだ(一般被保険者でない期間がある)
- 公務員だった期間がある(公務員が対象になるかは条文で決まる)
このどれかに当たるなら、記憶で計算せずに照会してください。条文の除外はどれも「その前の期間が消える」形なので、思っているより短くなっていることがあります。
区分ごとの率と上限は教育訓練給付金の対象講座は指定されたものだけに、講座の選び方は厚生労働大臣指定講座かどうかから確かめるにまとめました。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 7件
- 出典
- 1件(法令 1)
- 更新
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。