求人条件は明示され、変更も知らされる
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講座の転職支援から求人を紹介されたら、面接前の条件と契約直前の条件を並べてたしかめてください。 仕事内容・賃金・労働時間は紹介時に明示されます。あとから条件が変わった場合も、契約前に変更点を明示する決まりがあります。口頭の説明だけで迷うときは、求人票と新しい条件を書面などで受け取り、返答する前に差を聞きましょう。
「前と同じです」と言われても、書類の項目ごとに見比べます。
最初の求人票で、何を確認する?
仕事を探す人に業務内容・賃金・労働時間などを明示する義務は、ハローワークや職業紹介事業者などに向けて定められています。職業安定法5条の3第1項の原文は次のとおりです。
職業安定法5条の3第1項を開く
公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
学校の転職支援でも、実際に職業紹介を受ける場面なら同じ観点で求人の条件を見ます。学校の職業紹介と就職支援の違いを先に確かめてください。学校が講座を推薦してくれたことと、紹介先の雇用条件が自分に合うことは別の判断です。
求人票では「未経験歓迎」の見出しより、担当する仕事の範囲、基本給と手当、勤務開始・終了時刻、残業、勤務地を先に読みます。試用期間があるなら、その期間中と終了後の給与・勤務条件を分けます。有期契約なら更新の基準や上限もたしかめます。要る項目が見当たらないときは、紹介元に何をどの方法で受け取れるか聞きます。受け取った求人票やメールは、日付が分かる形で保存しておきます。
比較用のメモは、求人票を丸ごと写す必要はありません。「仕事内容」「勤務地と変更の範囲」「基本給と手当」「勤務時間と残業」「契約期間と更新」の五行を作り、空欄だけ質問に変えます。たとえば月給の内訳が書かれていないなら、残業代を含むのかを尋ねます。自分が通学中に想定した働き方と食い違う点があれば、講座で得た資格が使える仕事かどうかも質問できます。
一社だけを見ていると、はじめに気になった言葉を見落としやすくなります。「駅から近い」「家で働ける」といった見出しを読んだら、実際の勤務地や出社の日がどこに書かれているかを探してください。書かれていなければ面接の前に聞けます。まだ返事がない項目を自分の希望で埋めず、空欄のまま残すのが大切です。
たとえば求人票の「週に五日、昼の勤務」が、面接では「月に何度か夜も来てほしい」へ変わったとします。夜の回数、時間、その分の給料がまだわからなければ、通えるか決められません。「夜の仕事は月に何回ぐらいで、いつ決まりますか」と聞き、返ってきた話を紙に書き足します。応募を続けるかを考えるのは、そのあとでかまいません。
なにを聞けばよいか思いつかないときは、ふだんの一週間を思い浮かべてください。朝に家を出る時刻、帰れる時刻、子どもの迎えや家族との予定、通勤にかかる時間。求人の紙にある言葉と自分の一日を重ねると、聞きたいことが見つかります。「大丈夫そう」とだけ思って返事をするより、気になるところを一つずつ聞いたほうが、入社してからのずれを減らせます。
返事を急かされても、きょう決めるしかないとは限りません。いつまでに返せばよいかを聞き、その日までに紙でたしかめたいことを伝えます。初めの話といまの話が合わないなら、紹介してくれた人にも見てもらいましょう。どちらかの言い分をその場で決めつけず、まずは同じ紙をみんなで読むことから始めます。
面接で話が変わったら、返事をする前に比べる
面接で「実際は別の勤務地」「研修中だけ別の賃金」と言われたら、初めの求人票に追記するのではなく、変更後の条件を別に受け取りましょう。職業安定法5条の3第3項は、契約前に条件が変わる場面も扱います。変わった点を応募者へどう知らせるかが、この原文の大事なところです。
職業安定法5条の3第3項を開く
求人者、労働者の募集を行う者及び労働者供給を受けようとする者(供給される労働者を雇用する場合に限る。)は、それぞれ、求人の申込みをした公共職業安定所、特定地方公共団体若しくは職業紹介事業者の紹介による求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者と労働契約を締結しようとする場合であつて、これらの者に対して第一項の規定により明示された従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件(以下この項において「従事すべき業務の内容等」という。)を変更する場合その他厚生労働省令で定める場合は、当該契約の相手方となろうとする者に対し、当該変更する従事すべき業務の内容等その他厚生労働省令で定める事項を明示しなければならない。
「変更がある」と言われただけでは、どこが変わったか判断できません。最初と今回の書類を横に置き、賃金の内訳、残業代の扱い、勤務時間、休日、勤務地、雇用期間を同じ順番で比べます。変わっていない項目もたしかめ、返答期限が短い場合は、確認が要る項目と回答をもらえる日時を伝えます。紹介元にも変更後の書面が渡っているか聞けば、説明の行き違いを減らせます。
気になる条件を一度に全部質問するのが難しい場合は、生活への影響が大きいものから聞きます。給与の支払額、通える勤務地か、夜間や休日の勤務があるか、契約がいつまで続くかの順です。面接官の発言と求人票の表現が違ったときは、「こちらの求人票では○○と読めます。今回の条件は△△ですか」と具体的な項目を示すと、認識をそろえやすくなります。
たとえば求人票には「勤務地は自宅から通える事業所」、面接では「研修中は遠方」と出た場合、いつまで・どこへ通うのかを聞きます。給料が「月給」とだけ示されたら、基本給、固定残業代の有無、試用期間中の額を分けてたしかめます。条件が違うから必ず断るという意味ではありません。新しい条件で働くかどうかを、自分の生活と予定に照らして決めるための確認です。
口頭だけで終わったら、どこへ聞く?
賃金や労働時間などの明示方法は職業安定法施行規則で定められています。以前の法令照合では、書面を交付する方法のほか、求職者が希望した場合の電子メール等をたしかめました。緊急の紹介で通常の方法が取れない場合にも、明示自体が不要になるわけではありません。電話で説明された中身が手元に残らないなら、紹介元と求人側へ同じ項目を示し、どの方法でたしかめられるか聞いてください。
自分でも応募日、最初に受け取った条件、変更を聞いた日と中身をメモします。求人者等にも記録保存の規定がありますが、自分の手元の求人票やメールがあれば、契約前の質問が具体的になります。受講した講座が給付の対象かどうかを調べる作業と、紹介された求人を選ぶ作業は分けましょう。転職支援の有無だけで講座の価値や就職後の条件を保証したと考えないでください。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
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