学びの支度

教育訓練休暇給付金|休暇を取って学ぶ

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2026/10/14更新 2026/8/19公開

教育訓練休暇給付金は、会社で決められた30日以上の無給の教育訓練休暇を取り、仕事に関わる学びをする人のための給付です。受講料の払い戻しではありません。最初に勤め先の就業規則と会社の承認を見て、次に雇用保険の加入期間をたずねます。

講座を申し込む前の確認順
  1. 01会社の休暇制度文書に定められた30日以上の無給休暇と事業主の承認
  2. 02雇用保険の期間通算5年以上と、原則直近2年に12か月以上
  3. 03訓練と申請対象となる訓練、認定日、受講料給付の条件を別々に確認

厚生労働省の制度案内も、事業主の制度と協力が必要と案内しています。

制度が始まった時期

この給付は2025年10月1日から始まりました。制度開始前に取った休暇は対象になりません。

受講料給付の「指定講座」とは別に見る

休暇給付では、教育訓練給付金の「厚生労働大臣指定講座」であること自体は要件になっていません。ただし休暇中に受ける訓練の範囲、勤め先の制度と承認、本人の期間要件は確認が必要です。

教育訓練給付金(60条の2)のほうは「厚生労働大臣が指定する教育訓練」を受けることが条件です。条件は教育訓練給付金の対象講座は指定されたものだけにあります。休暇の給付の条文は「職業に関する教育訓練を受けるための休暇」までで、講座の指定には触れていません。

何に対して支給されるか(雇用保険法60条の3第1項)

対象は在職している一般被保険者で、支給されるのは休暇を取得している日についてです。休み始めてから1年以内に限られます。

法律の書き出しはこうです。

全文を開く(270字)

教育訓練休暇給付金は、一般被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、職業に関する教育訓練を受けるための休暇(以下「教育訓練休暇」という。)を取得した場合に、当該教育訓練休暇(当該教育訓練休暇を開始した日から起算して一年を経過する日までに二回以上の教育訓練休暇を取得した場合にあつては、初回の教育訓練休暇)を開始した日(以下「休暇開始日」という。)から起算して一年の期間内の教育訓練休暇を取得している日(教育訓練休暇を取得していることについての認定を受けた日に限る。)について、第六項の規定による日数に相当する日数分を限度として支給する。

2つの期間要件(60条の3第1項・2項)

休み始める前の2年間に、加入していた月が12か月に足りなければ支給されません。さらに、算定基礎期間にあたる期間が5年に満たなくても支給されません。2つとも満たす必要があります。

1つ目は60条の3第1項のただし書にあります。

60条の3第1項を開く

休暇開始日前二年間(当該期間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き三十日以上賃金の支払を受けることができなかつた一般被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかつた日数を二年に加算した期間(その期間が四年を超えるときは、四年間))におけるみなし被保険者期間が、通算して十二箇月に満たないとき。

一つ目は近年の加入月を見ます。二つ目はこれです。

全文を開く(103字)

当該一般被保険者を受給資格者と、休暇開始日の前日を第二十条第一項第一号に規定する基準日とみなして第二十二条第三項及び第四項の規定を適用した場合に算定されることとなる期間に相当する期間が、五年に満たないとき。

つまり、通算で5年以上の加入が必要です。転職が多い人は、前者を満たしても後者で外れることがあります。

2年のほうは、4年まで伸びる(施行規則101条の2の22)

1つ目の引用の括弧の中に、伸ばす仕組みが入っています。病気やけがなどで30日以上続けて給料をもらえなかった場合は、その日数だけ、さかのぼる期間を延ばせます。ただし、延ばせるのは合計4年までです。

「その他厚生労働省令で定める理由」は、施行規則101条の2の22が挙げています。事業所の休業、出産、事業主の命による外国における勤務、国と民間企業との間の人事交流に関する法律の交流採用、そしてこれらに準ずる理由で管轄公共職業安定所の長がやむを得ないと認めるものです。

出産や会社の休業で給料が出なかった時期があれば、その日付を書き出してください。ふつうの2年で足りなくても、さかのぼる期間を延ばせる場合があります。

30日ごとに認定を受ける(60条の3第4項)

支給は自動ではありません。30日に1回、直前の30日について認定を受けます。失業の認定と同じように、決まった日にハローワークへ行くことになります。

60条の3第4項の定めです。

第一項の教育訓練休暇を取得していることについての認定は、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所長が、休暇開始日から起算して三十日に一回ずつ直前の三十日の各日について行うものとする。

旅行や帰省を考えているなら、ハローワークの認定日と重ならないか先に調べてください。認定されなかった日は、給付の対象になりません。

いくら出るか(60条の3第5項)

休暇の前日に離職したとみなして計算した、基本手当の日額と同じ額です。ここからさらに60%をかける定めはありません。

60条の3第5項がこう決めています。

60条の3第5項を開く

教育訓練休暇給付金の日額は、教育訓練休暇給付金の支給を受けることができる一般被保険者(次項において「教育訓練休暇給付金支給対象者」という。)を受給資格者と、休暇開始日の前日を受給資格に係る離職の日とみなして第十六条から第十八条までの規定を適用した場合にその者に支給されることとなる基本手当の日額に相当する額とする。

日数のほうも同じ考え方で、所定給付日数に相当する日数が上限になります。日数の上限は、人によって変わります。

休暇そのものは会社の制度

給付は雇用保険からお金が出ますが、休みを認めるのは会社です。法律は、会社に休みを与える義務を課していません。

だから最初に見るのは就業規則です。教育訓練休暇、自己啓発休暇、学び直し休暇など、名称は会社によって違います。制度があっても無給か有給かで扱いが変わり、有給なら給付との関係も変わります。

制度がなければ、まず人事に相談します。休暇を取れると決まる前に講座へ申し込まないほうが安全です。

規則が求める形は3つ

施行規則101条の2の18が、対象になる休暇の形を決めています。

  1. 労働協約・就業規則その他これらに準ずるものに定めるところにより設けられた制度に基づくこと
  2. 休暇の期間が30日以上であること
  3. 定められた訓練を受けるものとして、事業主の承認を受けたものであること

口頭で休ませてもらうだけでは足りません。制度として文書に定めがあり、そのうえで承認を受けた休暇である必要があります。

受ける学びも何でもよいわけではありません。学校や指定を受けた実施者による訓練などが対象です。学びたい講座が当てはまるか、人事とハローワークに講座名を示してたずねてください。

休んでいる間に働くと減る

休み中にアルバイトなどで収入を得た日は対象外です。同条1項は「自己の労働その他の職業安定局長が定める理由によつて収入を得ていない日について支給する」と書いています。

収入があったら、次の認定日に申告します。働いた日と収入をメモし、扱いをハローワークで確かめてください。

途中で復帰したとき

途中で仕事に戻ったら、その日から先は支給されません。認定を受けられるのは休暇を取得している日までです。

休みを延ばしても、給付には開始から1年と日数の上限があります。長い講座なら、途中で給付が終わる場合も見込んでおきます。

出産や育児などで30日以上学べなくなったら、期間を延ばせる場合があります。早めにハローワークへ相談してください。

受講料の給付と何が違うか

教育訓練給付金

  • 受講料の一部に対して出る
  • 対象は在職者・離職者
  • 支給要件期間3年など
  • 修了後または受講中に受け取る

教育訓練休暇給付金

  • 休暇を取っている日に対して出る
  • 対象は在職している一般被保険者
  • みなし被保険者期間12か月かつ算定期間5年
  • 30日ごとの認定

違うのは何に対して出るか。受講料か、休んでいる日か

受講料の給付と休暇の給付は、何に対して出るかが違う

受講料の給付を考える場合は、指定講座かどうかと本人の支給要件を別に確認します。二つの制度を使うつもりなら、申請前にハローワークへ併用の扱いを確認してください。

辞めてから受講する場合、休暇給付は対象外です。失業中の生活費を支える教育訓練支援給付金は、専門実践教育訓練など別の要件を満たす人向けです。

次の行動

勤め先の就業規則に30日以上の無給の教育訓練休暇があるか、まず確認します。次にハローワークで加入期間を照会し、受けたい講座と休む時期を人事に伝えます。会社の承認が必要なので、先に講座だけ申し込まないでください。

申請に使う書類と認定日の流れは教育訓練休暇給付金の申請方法で確かめられます。受講料の給付も考えるなら、別に指定講座かどうかを調べてください。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
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