学びの支度

専門実践教育訓練の費用はいくらのものが多いか

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2026/10/13更新 2026/8/26公開

専門実践の費用は、総額だけで「高い」と決められません。 同じ240万円でも、1年で学ぶか3年で学ぶかで、50%の給付にかかる年ごとの上限が違います。まず期間あたりの費用を見てから、講座の価格帯と比べましょう。

この記事の施設数は2026年8月26日に厚生労働省の検索システムで数えた記録です。今の価格や自分への支給額を示すものではありません。

同じ240万円でも、1年と3年で違う

検索システムに出ている訓練経費は総額です。1年あたりの線と比べるには、訓練期間で割る必要があります。

同じ240万円でも、こう分かれます。

総額が同じ240万円なら、期間で何が変わる?
3年で学ぶ1年あたり80万円40万円 × 3年
計120万円
1年で学ぶ1年あたり240万円年の上限で
計40万円

給付率50%・対象費用が総額240万円の単純な例。本人の受給条件、実際の支給単位期間、対象外の費用は別に確認します。

3年課程のほうは総額の上限120万円にちょうど届きます。1年課程のほうは、総額で計算すると120万円に見えますが、1年あたりの限度で切られて40万円しか出ません。同じ金額でも、短い講座ほど手元に戻る割合が下がります。

上限は2つある

給付率50%の専門実践では、総額と年ごとの上限を両方見ます。専門実践で率が50%のときの上限額は総額120万円ですが、雇用保険法施行規則の第101条の2の8には、期間ごとの限度も書いてあります。

第101条の2の8を開く

連続した二支給単位期間(第百一条の二の十三第四項に規定する支給単位期間をいう。以下この条において同じ。)(当該専門実践教育訓練を修了した日が属する場合であつて、支給単位期間が連続して二ないときは一支給単位期間)ごとに支給する額は、四十万円を限度とし、一の支給限度期間ごとに支給する額は、百九十二万円を限度とする。

支給単位期間は6か月です(同規則の第101条の2の13第4項)。連続した2つで1年になるので、1年あたり40万円が限度という意味になります。

率が効く線を逆に計算すると、こうなります。

  • 総額では、120万円 ÷ 50% = 対象費用240万円まで
  • 1年あたりでは、40万円 ÷ 50% = 対象費用80万円まで

計算の順序そのものは教育訓練給付金がいくらもらえるかを計算するに分けて書きました。

専門実践の分布

この金額以下の講座を持つ施設 1,660施設中・2026年8月26日集計
10万円以下44 3%
20万円以下136 8%
30万円以下212 13%
40万円以下275 17%
50万円以下313 19%
80万円以下428 26%
160万円以下893 54%
240万円以下1,410 85%

同じ施設が複数の行に入ります。講座数ではなく「その帯の講座を1つでも持つ施設」の累積数です。

80万円以下の講座を持つ施設は428。逆に、その帯の講座を持たない施設は1,232、240万円以下の講座すら持たない施設が250あります。

一般教育訓練を同じやり方で数えると、10万円以下の講座を持つ施設が1,782のうち857で、半分近くになります。専門実践では3%でした。この2区分の集計では、専門実践のほうが10万円以下の講座を持つ施設の割合が小さくなります。

この分布では240万円以下の講座を持つ施設が85%です。ただし、施設数を数えた値であり、講座の総額や本人が戻る額の分布ではありません。年ごとの上限にかかるかどうかも、この表だけでは分かりません。

戻る額を出す前に、対象の費用を聞く

検索システムに出ている訓練経費は、その講座を受けるのにかかる額です。給付の計算に使うのは入学料と受講料で、範囲が同じとは限りません。教材費や検定料が別に要る講座では、払う額のほうが大きくなります。何が入って何が入らないかは教育訓練給付の対象費用は2つにまとめました。

だから分布の表は、払う額のおおよその位置を知るためのものです。戻る額を出すときは、対象になる費用のほうに率を掛けます。

離職してから受ける場合は、受講料とは別に生活費の給付があります。条件と額は教育訓練支援給付金に分けました。費用が大きい講座ほど期間も長くなるので、その間の生活費をどうするかは金額そのものと同じくらい効いてきます。

なぜ総額が大きくなるか

専門実践は、期間の長い講座が多い区分です。厚生労働省が令和8年10月1日付けで指定した新規指定講座一覧の138講座を訓練期間で数えると、こうなりました。

訓練期間講座の数
12か月以下70
18か月・24か月29
36か月・48か月39

2年以上が64講座で、18か月を足すと68講座になります。看護師の養成課程は36か月か48か月がほとんどでした。月あたりの授業料が特別に高いというより、通う年数のぶんだけ総額が積み上がります。

裏を返すと、総額が高くても1年あたりに直すと線の内側に入ることがあります。分布の表だけを見て高いと判断すると、そこを取り違えます。

4年課程には別の上限がある

修業年限が4年と法令で決まっている講座には、上限を引き上げる決まりが別にあります。管理栄養士の養成施設などがこれにあたります。規則の第101条の2の8第3項が、率50%のときの総額を120万円から160万円へ、支給限度期間ごとの額を192万円から256万円へ読み替えると定めています。

ただし、この読み替えには条件が3つ付いています。

  • 受講を開始した日(基準日)から3年が経っていること
  • その基準日が、支給限度期間の初日であること
  • 基準日から30か月が経つ月の賃金日額が、一定の額を下回っていること

3つとも満たさないと、4年課程でも通常の上限のままです。4年課程を検討しているときだけ、ここを読むことになります。

自分の講座で確かめる順番

  1. 講座検索システムで区分・訓練期間・訓練経費を確かめる
  2. 学校に給付の対象となる費用と、対象外の費用を分けて聞く
  3. 本人の受給条件を確かめ、給付の計算手順で年ごとの上限と総額の上限を当てる

近くに講座があるかは都道府県別の指定講座数も参考になります。夜間や土日に学ぶなら働きながら通える形も見てください。

この分布の数え方

検索システムで実施方法を5つとも選び、制度で絞り込みます。出てくるのは講座の数ではなく施設の数なので、以下もすべて施設の数です。

制度施設の数
専門実践教育訓練1,660
特定一般教育訓練355
一般教育訓練1,782

ここに訓練経費の絞り込みを重ねます。絞り込みは「その帯に入る講座を1つでも持っている施設」を返します。その施設の講座が全部その帯に入る、という意味ではありません。

この記事で確かめたこと

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