学びの支度

教育訓練給付金はいくらもらえるか|計算の順序

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2026/10/14更新 2026/8/19公開

見込み額は「対象経費 × 講座の区分ごとの率」を計算し、上限で切って出します。 4,000円以下なら支給されません。金額だけでは受給は決まらず、講座の指定、本人の加入期間、修了・申請も別に確認します。

手元の見積書から見込み額を出す順番
  1. 01講座の区分講座名で一般・特定一般・専門実践の指定を調べる
  2. 02対象経費入学料と受講料を分け、交通費などを除く
  3. 03率と上限区分の率を掛け、上限額で止める
  4. 04下限と要件4,000円以下か確認し、本人の要件を照会する

これは計算の道筋です。実際の支給決定や振込時期を示す図ではありません。

たとえば一般教育訓練で対象経費20万円なら、20%の4万円が計算上の見込みです。60万円なら20%は12万円ですが、上限で10万円になります。どちらも受講料の表示額をそのまま掛けず、対象経費を先に確かめます。

講座例に出てくる2026年4月の新規・再指定一覧は過去の記録です。PDFのURLは後に10月分へ差し替わったため、申込前には公式検索の使い方に沿って指定と現行価格を確認してください。

手順1: 区分を確かめる

率も上限も、講座がどの区分で指定されているかで決まります。スクール単位ではなく講座単位なので、教育訓練講座検索システムで受けたい講座そのものを引いて確かめます。

区分ごとの率と上限は、施行規則の第101条の2の7(率)と第101条の2の8(上限額)に並んでいます。

法第六十条の二第四項の厚生労働省令で定める額は、次の各号に掲げる者の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める額とする。

条文の区分を表にするとこうなります。

区分率

  1. 一般

    20%

    上限額 10万円

  2. 特定一般

    40%

    上限額 20万円

  3. 特定一般(資格取得+雇用)

    50%

    上限額 25万円

  4. 専門実践

    50%

    上限額 120万円

  5. 専門実践(資格取得+雇用)

    70%

    上限額 168万円

  6. 専門実践(さらに賃金5%上昇)

    80%

    上限額 192万円

条文の区分。上に行くほど率も上限額も上がる

数字は2026年8月1日施行の版(法令ID 350M50002000003)で確認したものです。

  • 特定一般と専門実践の高い率は、修了後に資格を取り、雇用された場合などの条件つきです。申し込む時点で決まっているのは、その下の段の率までです
  • 専門実践の上限は総額です。支給単位期間(6か月)ごとの限度もあり、50%の場合は1年あたり40万円が限度です
  • 4年の修業年限が定められている一部の講座には、上限を引き上げる特例があります

条件の中身は特定一般教育訓練と専門実践教育訓練の給付金にあります。一般は一般教育訓練は20%で上限10万です。

手順2: 対象になる費用を確かめる

率を掛ける元の金額は、払った額の全部ではありません。対象になるのは入学料と受講料で、交通費や自分で買った参考書などは入りません。何が入って何が入らないかは教育訓練給付の対象費用は2つにまとめてあります。

ここを飛ばして総額に率を掛けると、見込みが大きく出ます。

手順3: 率を掛けて、上限で切る(規則101条の2の8)

例で見ます。どれも一般教育訓練(20%・上限10万円)の場合です。

  • 対象費用が8万円 → 20%で1万6,000円。上限の内側なので、そのまま
  • 対象費用が70万円 → 20%で14万円。上限で切られて10万円

70万円の講座で「20%戻る」と考えると14万円を見込みますが、実際に支給されうるのは10万円までです。受講料が「上限÷率」を超えると、それ以上は率が効きません。

率が効かなくなる線は、区分ごとに逆算できます。

  • 一般: 10万円 ÷ 20% = 対象費用50万円まで
  • 特定一般: 20万円 ÷ 40% = 対象費用50万円まで
  • 専門実践: 1年あたり40万円 ÷ 50% = 対象費用が年80万円まで

どの区分も、線を超えた部分には給付が付きません。高い講座を比べるときほど、率ではなく上限額のほうを見ることになります。実際の講座がどのあたりの金額に集まっているかは専門実践教育訓練の費用はいくらが多いかで数えました。

手順4: 4,000円の線を確かめる(規則101条の2の9)

計算した額が4,000円を超えないときは、支給されません。この下限は雇用保険法施行規則101条の2の9にあります。

法第六十条の二第五項の厚生労働省令で定める額は、四千円とする。

たとえば対象費用が1万5,000円の一般教育訓練だと、20%で3,000円。4,000円以下なので支給されません。

4,000円を率で割ると、一般は対象費用2万円、特定一般は1万円です。短くて安い講座を検討しているときだけ、ここを気にすれば足ります。

上限は1回ぶんの枠ではない(規則101条の2の8第2項・法60条の2第1項)

専門実践の給付は、受講を始めた日から10年のあいだの合計が192万円までで、講座を分けても枠は共有されます。施行規則101条の2の8第2項が、この支給限度期間を置いています。

前項の支給限度期間とは、基準日から十年を経過する日までの一の期間をいう。

起算点になる基準日は、法が受講を始めた日と定めています。

全文を開く(103字)

当該教育訓練を開始した日(以下この条において「基準日」という。)に一般被保険者(被保険者のうち、高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者以外の者をいう。以下同じ。)又は高年齢被保険者である者

基準日そのものの定義に、その日に被保険者であることという条件が付いています。受講を始めた時点で雇用保険に入っていない場合は、離職から1年以内という別の枠で見ます。この1年は延ばせる場合があり、上限は20年です。条件と出す書類は適用対象期間は20年まで延ばせるにまとめました。

受講の間隔そのものの条件は教育訓練給付の2回目は前回から3年空けるにまとめました。この2つは別の制約なので、2回目を考えるときは両方を見ることになります。

なお、法令で4年の修業年限が定められている講座には特例があり、条件を満たすと120万円が160万円に、192万円が256万円に読み替えられます。条件は3つとも条文に書かれていて、そのひとつに賃金の額の要件が入っています。

計算の前提になっている要件

ここまでの計算は、支給要件を満たしていることが前提です。雇用保険の被保険者期間などの条件は雇用保険に加入していた期間から数えます。教育訓練給付金の条件は支給要件期間3年にまとめました。講座の修了も要件なので、申し込む時点では「支給されうる額」までしか計算できません。

また、戻る時期は区分で違います。一般と特定一般は修了後の申請のあと、専門実践は受講中から6か月ごとに支給されます。申請の期限は教育訓練給付金の申請方法は修了から1か月以内にあります。

上限に当たる講座と、当たらない講座

このサイトが載せている Winスクールは、厚生労働省の一般教育訓練の新規・再指定講座一覧(令和8年4月1日付け)に京都府の2講座が出ています。経費の合計は、WEBプログラマが入学料19,800円と受講料424,600円で444,400円(通学・8か月)です。WEBプログラミングプロは19,800円と519,200円で539,000円(通学・10か月)です。

一般教育訓練の率は20%なので、そのまま掛けるとこうなります。

  • 444,400円 × 20% = 88,880円。上限に届かないので、この額のまま
  • 539,000円 × 20% = 107,800円。上限で切られて100,000円になる

同じ施設の同じ分野の講座でも、片方は上限に当たり、もう片方は当たりません。境目は経費50万円です。10万円を20%で割り戻した額なので、一般教育訓練ではここを超えたぶんに率が掛からなくなります。

区分が特定一般(40%)なら境目は対象経費50万円です。専門実践は支給単位期間と総額の両方の上限があるため、同じ「50万円の境目」をそのまま当てはめません。

指定を受けているかどうかの確かめ方は厚生労働大臣指定講座かどうかから確かめるに、区分ごとの一覧は教育訓練給付金の対象講座一覧はどこで見るかにあります。

区分が違うと、同じ手順でも数字が変わる

このサイトが載せているパソナのキャリアコンサルタント養成講習は、検索システムで区分が「専門」と表示される講座です。受講料は385,000円(税込・入学金とテキスト代を含む)と公式サイトに明示されています。

専門実践の率50%をそのまま掛けると192,500円です。専門実践の上限は総額120万円、支給単位期間ごとの限度も40万円台なので、この講座はどちらの上限にも届きません。 Winスクールの一般教育訓練で上限に当たる講座があったのとは逆の例です。

同じ「率を掛けて上限で切る」という手順でも、区分が違えば途中で使う数字(率・上限額)がまるごと入れ替わります。手順1の区分確認を飛ばせない理由がここにあります。

講座を比べるときの使い方

同じ内容の講座でも、区分が違えば実質の負担は逆転することがあります。

  • 受講料30万円・特定一般(40%) → 12万円戻って、実質18万円
  • 受講料25万円・一般(20%) → 5万円戻って、実質20万円

表示された受講料は安いほうが、給付後には高くつく例です。比べる順序は「受講料の安い順」ではなく、「区分を確かめて、給付後の実質負担を並べる」になります。そのための最初の一歩が、厚生労働大臣指定講座かどうかから確かめるです。

なお、いくら戻るかが決まっても、戻ってくる時期は別の話になります。条文が日数を定めているのは決定から先だけで、その読み方は教育訓練給付金がいつ振り込まれるか(決定の翌日から7日以内)にまとめました。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
4件
出典
2件(法令 2)
更新

引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

紹介した講座の受講料

講座運営会社給付の対象受講料
WinスクールWinスクール一般教育訓練記載なし(理由は下)
パソナのキャリアコンサルタント養成講習株式会社パソナ 生涯キャリア支援協会専門実践教育訓練385,000円(税込) / 別途: 入学金とテキスト代は受講料に含まれます(公式サイトの表記は「養成講習受講料(入学金・テキスト代込)」)。試験対策講座は養成講習とは別に申し込む形で、公式サイトに「試験対策講座は養成講習とは別にお申込みが必要です。」「(※試験対策講座には教育訓練給付金は適用されません)」と書かれています
Winスクール
厚生労働省の「一般教育訓練の新規・再指定講座一覧(令和8年4月1日付け・2,286講座)」を検索したところ、施設名「Winスクール」で2件が当たりました。京都府のWEBプログラマ(指定講座番号 2620028-2310012-0・再指定)とWEBプログラミングプロ(2620028-2310022-2・再指定)です。この一覧はその年の新規・再指定分なので、指定講座の全部ではありません。他の講座の指定は厚生労働省の教育訓練講座検索システムで講座名から引くことになります。事業者は公式サイトで専門実践教育訓練にも触れていますが、専門実践の一覧はこちらで確認できていないため、ここでは一般教育訓練の指定として扱っています(2026-09-11 確認) 厚生労働省の一般教育訓練の新規・再指定講座一覧(令和8年4月1日付け)に載っている2講座は、京都府のWEBプログラマ(入学料19,800円+受講料424,600円=経費合計444,400円・通学・8か月)とWEBプログラミングプロ(19,800円+519,200円=539,000円・通学・10か月)です。この2つは一覧に載っている講座の金額であって、他の講座の受講料ではありません。講座ごとに違うので、金額は無料カウンセリングで確かめることになります
パソナのキャリアコンサルタント養成講習
厚生労働省の厚生労働大臣指定教育訓練講座 検索システムで、実施方法を通学3種と通信2種の全部にチェックして施設名「生涯キャリア支援協会」を引いたところ、結果は1件で、区分の表示は「専門」でした(2026-09-15 確認)。事業者が置いている運営主体は株式会社パソナで、公式サイトのトップには「※専門実践教育訓練給付金は、受講者自身が負担する受講料の最大70%が雇用保険から給付されます。(事前申請要・利用要件あり)」とあります。この「最大70%」は事業者の記載なので、記事の本文では使っていません。指定は講座ごとに付くため、申し込む講座名が指定を受けたものと一致しているかは受講者が確かめることになります

受講料は各講座の公式サイトで、税込価格が文章で明示されているものだけを掲載しています。 「給付の対象」は講座の指定であって、受給できるかどうかは本人の側の要件でも決まります。 指定講座でも、雇用保険の加入期間などを満たさなければ支給されません。

出典

申し込みページへ

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